帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ウルトラの母はいつまでも」

ウルトラの母はいつまでも ー怪獣コスモリキッド ライブキング登場ー
ウルトラマンT』制作第3話
1973年4月20日放送(第3話)
脚本 田口成光
監督 山際永三
特殊技術 山本正孝

 

ウルトラの母
身長 40m
体重 3万2千t
ライブキングの下敷きになった光太郎を救出し、マザー光線でタロウの怪我を治すと、タロウと一緒にマザー破壊光線でライブキングを倒した。
健一君は何故か一発でウルトラの母と分かった。

 

液体大怪獣コスモリキッド
身長 58m
体重 6万t
ライブキングと戦い、長い舌をなめずり回してタロウを食べようとする。
タロウのウルトラフリーザーで氷漬けにされた後、ZATのパンチ弾攻撃で粉々にされて倒された。

 

再生怪獣ライブキング
身長 47m
体重 6万5千t
ZATのコショウ噴霧作戦でくしゃみと共に光太郎とポチを吐き出す。
ウルトラフリーザーで氷漬けにされてストリウム光線でバラバラにされるが、心臓が無事だったので再生した。
ZATの誘き出し作戦に引っかかって再び出現するとタロウとウルトラの母に宇宙に連れ去られストリウム光線とマザー破壊光線を同時に受けて遂に倒された。

 

物語
タロウとZATの活躍でコスモリキッドは倒され、再生したライブキングもタロウとウルトラの母の活躍で倒す事が出来た。
戦いが終わり、地球に帰るタロウをウルトラの母はいつまでも見守っていた。

 

感想
その時ウルトラの母は」の続き。

 

今回の前後編は光太郎と周りの人達の関係を紹介している。
まずは健一君との話。「約束した事は必ず守る」や「君と俺とは親友じゃないか」の台詞通り、光太郎は健一君を子供扱いせず対等の立場で接していた。約束だったボクシングの結果は描かれていないが、光太郎の頑張りを見る限り、いつか必ず約束は果たされると思う。

 

次にさおりさんとの話。さおりさんは好意を抱いているが光太郎はそれに気付かないと言うラブコメのお約束展開。
それにしても今回の「綺麗だ。……なんだ、夢か」のオチの為に3話もこのネタで引っ張るとは凄い。

 

最後にウルトラの母(光太郎の母親)。
常に光太郎の心の中にいて生きる道筋を示してくれる存在、いつも見守ってくれる存在として描かれている。ペギー葉山さんのキャスティングがハマっていた。

 

今回は光太郎のボクシングに対する姿勢も語られている。「ボクシングは自分の為にやっている」と言うのが光太郎らしい台詞だったので、ボクシングの話が途中で無くなってしまうのは残念。せめてシャドーボクシングをする場面くらいは残してほしかった。(タロウのファイトスタイルにはボクシングが残っているが)

 

ウルトラの星にお祈りする健一君。ウルトラの星が見えると言う事はウルトラ6番目の弟?(『T』だと7番目の弟になるか?)

 

ライブキングが地球上で倒されても再生するが宇宙で倒されると再生しない理由について。
おそらくライブキングは心臓を中心にバラバラになった肉体を集めて再生していると思われる。なので宇宙だとバラバラになった肉体は果てしなく遠くまで飛んで行ってしまい、いかにライブキングと言えども全てを集める事は不可能だったのではないだろうか。

 

ライブキングと違ってコスモリキッドは復活しなかったが、体が液体になるコスモリキッドを氷漬けにして粉々にしても氷が溶けて液体に戻ったら復活出来そうなのだが……?

 

「コショウ1t大至急届けてくれ! 払いは……ZATにつけといてくれ!」や「タロウとZATが力を合わせりゃザットこんなもんよ!」は『T』らしい台詞で好き。

 

ライブキングを倒した後、地球に帰るタロウをウルトラの母が無言で見送る場面は感情表現が出来ない仮面でありながら子を想う母親の気持ちがちゃんと表現された名場面であった。

 

ところでウルトラの母は光太郎がライブキングに飲み込まれたところで地球に向けて出発しているのだが、到着した時には光太郎はライブキングの腹の中から出て、コスモリキッドを倒し、再生したライブキングを誘き出している時であった。さすがに地球は遠かったか、さり気に全然間に合っていませんよ、ウルトラの母

 

 

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