帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「サイボーグ作戦」

「サイボーグ作戦」
ウルトラセブン』制作第27話
1968年4月7日放送(第27話)
脚本 藤川桂介
監督 鈴木俊継
特殊技術 的場徹

 

甲冑星人ボーグ星人
身長 2m~40m
体重 180kg~2万6千t
地球防衛軍の野川隊員を拉致して催眠プレートを埋め込んでサイボーグにする。プレート弾で地球防衛軍基地の爆破を企んだ。
ペンダントを武器として使う。変身能力やテレポーテーションを使う。正体を現してからは額から光線を撃つ。
お喋りな性格が災いしウルトラセブンを倒す事に失敗してアイスラッガーで首を切られる。朝日沼に隠していた円盤もウルトラ警備隊のマグネチックセブンで破壊された。

 

物語
地球防衛軍の野川隊員が行方不明になった。翌日、野川隊員が帰って来るが……。

 

感想
婚約した事をソガ隊員にいびられてしまうと言う野川隊員。
安心したまえ。そのソガ隊員は「ひとりぼっちの地球人」で婚約している事が判明。それも周りにいびってくれと言わんばかりの態度を取る事になる。

 

道端で女性が倒れていると言うだけでウルトラ警備隊に通報が入る。それは警察の仕事だと思うのだが……。(まぁ、今回も最終的に宇宙人が絡む事件になるが)

 

催眠プレートを埋め込まれた野川隊員は地球防衛軍基地に行く前に婚約者の早苗の所に向かう。これはボーグ星人にとって必要ではない行動なので、おそらく野川隊員のかろうじて残っていた意思がそうさせたのであろう。

 

見た目の変化は無いがサイボーグにされた野川隊員は人間を超えた攻撃力と防御力を誇り、さらにはテレポーテーションまで行えるようになった。北村博士によると野川隊員は頭部に催眠プレートを埋め込まれているだけらしいので、催眠プレートを使って脳が無意識に掛けているブレーキのようなものを外して人間の秘められた能力を引き出しているのかもしれない。

 

ボーグ星人は地球人がいない場所でも人間態でいたので、ひょっとしたら地球人のような姿が本来の姿で甲冑のような姿は戦闘形態なのかもしれない。
北村博士によると野川隊員はまだ完全なサイボーグではないらしい。野川隊員は不完全な状態でも人間を超える能力を発揮していたが、もし完全なサイボーグに改造されていたら、ボーグ星人のような甲冑姿への変身能力も身に付けていたのかもしれない。

 

沼を一つ蒸発させてしまうウルトラ警備隊が凄すぎる……。

 

ウルトラセブンとボーグ星人の戦いは巨大感を感じられない場面がいくつかあったり、空を飛べるウルトラセブンが崖から落ちそうになったり、ウルトラセブンが足に付いているプレート弾を取って投げる場面が分かり難かったりと全体的に雑だったのが残念。

 

事件が解決して野川隊員と早苗さんは無事に結婚する。最後の場面に登場する空き缶をガラガラと鳴らして走る車はブライダルカーと言って結婚した二人の幸せな気持ちを周囲に伝えるのと騒々しい音を立てる事で悪霊を近付けないようにすると言う意味があるらしい。「悪霊=侵略者」と考えると、このラストシーンは「幸せな二人が再び侵略者の魔の手にかからないように」と言う意味が込められているのかもしれない。