帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「海底基地を追え」

「海底基地を追え」
ウルトラセブン』制作第21話
1968年2月25日放送(第21話)
脚本 赤井鬼介
監督 鈴木俊継
特殊技術 大木淳

 

宇宙海底人ミミー星人
身長 80cm
体重 25kg
沈没した戦艦大和をアイアンロックスに改造して地球防衛軍の基地を次々と狙った。
円盤は泡や捕獲光線を使う。
ハイドランジャーを捕獲するがアイアンロックスが倒されたのを見て逃げようとしたところをハイドランジャーに倒された。

 

軍艦ロボットアイアンロックス
全長 80m
重量 15万t
ミミー星人が沈没した戦艦大和を利用して作った爆弾ロボットで静止して15分後に爆発する。
ヨーロッパ各国の地球防衛軍基地を狙い、最後に極東支部を破壊する為に下田に現れた。
ウルトラセブン用に捕獲チェーンを備えている。
ローリングスパークとエメリウム光線の連続攻撃で爆発炎上した。
劇中の話を聞くと他にも何機かあったと考えられる。

 

物語
船が次々と沈没する事件が起きる。
調査を開始したウルトラ警備隊は第二次世界大戦で沈没したはずの戦艦大和が事件に関係している事を知る。

 

感想
ミミー星人の技術で戦艦大和を軍艦ロボットに改造すると言うイスカンダルの技術で戦艦大和を宇宙戦艦に改造した『宇宙戦艦ヤマト』を思い出す話。(『宇宙戦艦ヤマト』は1974年放送開始なので今回の話の方が早いのだが)
怪獣以外の敵が出るのはワンパターンを打ち破る為に良いと思うので各作品に一回は出してほしい。

 

ミミー星人は沈没した戦艦を改造すると言う珍しい作戦を採った。でも、材料は現地で調達できるし、大きな宇宙戦艦を宇宙から持って来たら地球防衛軍に発見される可能性が高いので、実は理に適っている作戦と言える。

 

今回はキリヤマ隊長自ら出撃しているので、タケナカ参謀が代わりに指示を出す場面がある。佐原健二さんが隊長役をしている作品も一度見てみたかったな。

 

一度静止したアイアンロックスが再び動き出したのは下田で爆発しても二子山の地球防衛軍基地に打撃を与えられないと判断したからなのかな。劇中では語られていないが地上にも上陸できる作りになっているようなので、少しでも基地に近付こうとしたのかもしれない。

 

今回の話で惜しいのはやはり昼間に静止したのに爆発予定時間が夜になっている事。爆発予定時間が20時35分なので静止時間は20時20分だとすると、キリヤマ隊長の攻撃の後にアイアンロックスが静止する場面が夜だったら問題無かったのだが……。
今回の話は他にもアイアンロックスが爆発したら大変だと言っていながらウルトラセブンエメリウム光線で爆発させたりと全体的に雑な部分が目に付いた。戦艦大和を軍艦ロボットに改造すると言うアイデアや時計をバックにしたキリヤマ隊長とタケナカ参謀の場面等、面白い要素があっただけに残念。

 

今回の脚本を担当している赤井鬼介とは円谷プロ文芸部の宮崎英明さんのペンネームである。