帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「宇宙から来た暴れん坊」

「宇宙から来た暴れん坊 ー脳波怪獣ギャンゴ登場ー
ウルトラマン』制作第10話
1966年9月25日放送(第11話)
脚本 宮田達男
監督 満田かずほ
特殊技術 高野宏一

 

脳波怪獣ギャンゴ
身長 220cm~50m
体重 60kg~6万t
宇宙の何処かから地球に飛んで来た「生きている石」。
人間のテレパシーを受けて自由に姿を変える事が出来る。鬼田の命令で怪物に変身して人々を驚かし、さらに巨大化して街を破壊した。鬼田が怪物の事を忘れると元の石に戻り、ウルトラマンに宇宙の彼方へと届けられた。
名前の由来は「ギャング」から。
ウルトラ作戦第一号」のベムラーの着ぐるみを改造している。

 

物語
何にでも変化する魔法の石を拾ったホシノ君達。
それを知った鬼田と言う男は石を手に入れると怪物に変身させて悪戯を始めてしまう。

 

感想
満田監督と親交があったタレントの青島幸男さんがゲスト出演している。

 

鬼田は杖を突いているが、足の怪我で不遇を受けたのだろうか?
不満を抱えていた状態で万能の力を手に入れたら調子に乗ってしまったのも理解出来る。

 

鬼田がギャンゴを使ってやった事は悪戯レベルの可愛いものであったが、それはあくまでギャンゴが人間大だった時の話で、ギャンゴが巨大化したら同じ行動でも被害が桁違いになってしまった。
この「怪獣に悪気が無くても体が大きい故に人間に被害を与えてしまう」と言うのはウルトラシリーズにおける怪獣観の一つである。

 

ハヤタ隊員によると、鬼田が気を失った途端に鬼田の心がギャンゴに乗り移ってしまったらしい。石がテレパシーを受け取った時点で石と鬼田の心が繋がり、その状態で鬼田の肉体がダメージを受けたので、鬼田の心が全て石の方に引っ張られてしまったと言う事であろうか。

 

今回は珍しい水中での変身が見られる。
ウルトラマンギャンゴの戦いは遊びの連続で見ていて楽しい。

 

最後に石はウルトラマンに宇宙の彼方へと届けられたらしい。どこに届けたのか気になる。この時点ではM78星雲には帰れないはずだし……。怪獣墓場かな?
ところでハヤタ隊員が石をウルトラマンに直接届けに行ったが、そんな事をしたら正体を疑われないかな?

 

脚本の宮田達男さんはウルトラシリーズは今回のみの登板となっている。

 

今回の話から「特技監督」のクレジットが「特殊技術」に変わっている。東宝から「特技監督円谷英二監督だけのもの」とクレームが入ったらしい。(因みに東宝は翌年に公開した『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』で有川監督を特技監督とクレジットしている)