帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「地底超特急西へ」

「地底超特急西へ」
ウルトラQ』制作第28話
1966年3月6日放送(第10話)
脚本 山浦弘靖・千束北男
監督 飯島敏宏
特技監督 的場徹

 

人工生命M1号
身長 2m
体重 180kg
科学の力で作り出された生命の第1号。
まだ不安定なので高圧ボンベで押し込まれていたが、カメラのフラッシュに反応して細胞分裂を起こして猿のような姿に成長した。
人間程度の知能指数があり、宇宙空間に放り出された時には「私はカモメ」と日本語を話していた。
Mは「MAN(人間)」の意味らしい。

 

物語
世界最後の超特急と言われる最高速列車いなづま号が遂に完成し公開試運転が行われた。
しかし、そこには招かれざる客が乗り込んでいた……。

 

感想
今回の話はギャグ作品のノリになっている。
最後に宇宙空間に放り出されたイタチが生きているかどうかであるが、ギャグ作品と考えると生死を考察する事自体がナンセンスなのかもしれない。

 

ウルトラQ』は毎回のタイトル画面にも色々な工夫がされていて、今回は西を指した磁石がそのまま文字の「西へ」に変わると言う演出になっている。

 

ウルトラシリーズには超高速の乗り物がいくつか登場しているが、今回登場したいなづま号はその中でも特に速さを映像で感じる事が出来る乗り物となっている。

 

今回の話は新東京駅や超特急と言った未来の設定でありながら子供のイタチが靴磨きを稼業としていると登場人物は放送当時のものとなっていた。
イタチを演じた山村哲夫さんは後にぬいぐるみ役者になって数多くの円谷作品に出演している。

 

万城目と相川教授の場面はいつもの星川航空とは違う場所に見えるが……。事業拡大でもしたのかな?

 

M1号が最後に喋った「私はカモメ」はソビエトの女性宇宙飛行士テレシコワが1963年に宇宙飛行した時の言葉である。

 

今回の話が『ウルトラQ』の制作最終回。
万城目達の出番も少なく、あまり最終回と言う感じがしない話であった。

 

ウルトラマンX』の「共に生きる」は今回の話の後日談とも言える内容になっている。