帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ガラモンの逆襲」

「ガラモンの逆襲」
ウルトラQ』制作第26話
1966年4月17日放送(第16話)
脚本 金城哲夫
監督 野長瀬三摩地
特技監督 的場徹

 

宇宙怪人セミ人間
身長 180cm
体重 150kg
ガラモンを使って地球侵略を企む遊星人。
操作機で様々な物を遠隔操作する事が出来る。
天体物理学研究所から電子頭脳を盗み出し、仲間の宇宙船が隠されている榛名湖を目指した。
銃で撃たれると正体を現して仲間の宇宙船に助けを求めたが、任務の遂行に失敗した為に逆に処刑されてしまった。

 

隕石怪獣ガラモン(2代目)
身長 40m
体重 6万t
ガラダマに積まれて地球に飛来した遊星人のロボット怪獣。
全部で9体が地球に飛来し、それぞれに識別用のマークが付けられている。
東京で破壊活動を行うが電波遮蔽網で電子頭脳の電波が遮断されると口から液体や泡を出して活動を停止させた。

 

物語
謎の人物によって電子頭脳が盗まれ、ロボット怪獣ガラモンを積んだガラダマの群れが地球に飛来する。
万城目達は謎の人物の行方を追う!

 

感想
ガラダマ」の続編で、前回は1体だったのに対し今回は9体のガラモンが地球に飛来すると話のスケールが大きくなっている

 

万城目の台詞で一の谷博士の名前が久し振りに登場している。

 

電波管理所ではガラダマの到着推定時刻を8時48分としているが、その直後の臨時ニュースでは到着推定時刻は11時48分と報道している。ちょっと気になるミスだった。

 

人間に変身したセミ人間は妖しい雰囲気が漂う人物だったが、それでも乗せてくれるお人好しなトラックの運転手に出会えたので目的地に移動する事が出来た。しかし、トラックの運転手のお人好しがきっかけで子供が荷台に忍び込んでセミ人間の計画が露呈する事にもなった。

 

今回の話は侵略者を追跡する主人公達ではなくて逃亡する侵略者の方を多く描いていて、助けを求めるも逆に仲間に処刑されてしまう最後などは見ていて思わずセミ人間に同情してしまう。
大規模な侵略計画なのだから車くらい用意してあげようよ……。

 

ウルトラシリーズに登場する宇宙人は「◯◯星人」と出身の星が明らかになっている場合が多いが、今回登場した宇宙人は「セミ人間」と言う名前だったので、どの星から来たのかと言った情報が全く無かった。なので、今回登場したセミ人間は実は他の宇宙人に使役される存在で、ガラモン事件の黒幕はその存在をまだ明かしていないと言う可能性も考えられる。

 

今回登場したセミ人間の宇宙船は後に『ウルトラマン』のバルタン星人やメフィラス星人の宇宙船に使われている。セミ人間、バルタン星人、メフィラス星人の間に何らかの繋がりがあるのか、それとも宇宙規模で事業を展開している宇宙船販売会社でもあるのだろうか。

 

今回の話は野長瀬監督の『ウルトラQ』監督最終作となっている。